『可聴域』とは。わたしたち人間には、どれ位の音が聞こえているのでしょうか?

可聴域とは、人が不快感を感じる前に聞くことができる高さや音の大きさを表したものです。 

わたしたちの身のまわりには、鳥のさえずりや木の葉のそよぎといったかすかな音から、大音量の音楽、叫び声、工事現場の騒音といった大きな音まで、さまざまな音が存在しています。こうしたさまざまな音の中から人間が聞くことのできる音の範囲を可聴域と呼びます。

音の高さと大きさ
人間の可聴域は、音の高低(周波数)と大きさの両方によって決まります。高低はヘルツ(Hz)、大きさはデシベル(dB)で測定されます。
正常な聴覚を持つ人の場合、周波数に関していえば、可聴域は約20Hzと低いところから始まります。これは、パイプオルガンの最低ペダルとほぼ同じです。一方、人間が不快感なく聞こえる最も高い周波数は20,000Hzといわれます。つまり、20〜20,000Hzが人間の可聴域となります。ただし、人間が最も敏感に聴き取ることができるのは、2000〜5000Hzの周波数帯域です。

また、人間は0dBの大きさの音から聴き取ることができるともいわれています。そして、85dB以上の音に長時間さらされた場合、聴覚に障害を及ぼす恐れがあります。
代表的な音の大きさの例を挙げます。

さまざまな音の大きさ

意外なことに、耳の良い人間でも聞こえない音があります。犬笛の音は人間には聞こえません。犬は人間よりはるかに広い可聴域を持っているから人間には聞こえない犬笛の音を聞くことができるのです。風車の回る音のような低周波音も人間の可聴域外であり、音としてではなく、振動として感じられることが多いのです。

難聴者の聴力範囲
加齢によって聴力が低下してくると、聞こえる音の範囲が変わってきます。ほとんどの場合、聴力の低下は高音域が聞こえにくくなることから始まります。鳥のさえずり、子供や女性の話し声、フルートやピッコロの音などの高い音は難聴者にとっては聴き取りにくいようです。

会話を例にとると、加齢によって聴力が低下しても、「あ、い、う、え、お」といった周波数の低い母音を聴き取る力は、それほど低下しません。ただし、母音に比べて周波数の高い子音を聴き取る力が低下してしまうため、聞き間違いをするようになったり、「声は聞こえているのに、何を言っているのかがわからない」といったことが起こったりします。

このように、加齢による聴力の低下は、誰にでも起こりえる現象です。

一度、ご自分やご家族の聴力の状態をチェックしてみてはいかがでしょう。

ワイデックスのホームページで無料のオンライン聞こえのチェックを受けてみませんか?

トップへ