補聴器の種類と特徴

補聴器には形や機能によっていろいろなタイプがあります。それぞれのタイプの特徴を知り、自分にピッタリの補聴器を見つけましょう。

いろいろなタイプがある補聴器

難聴者が補聴器を使う目的は、主に言葉を聞き取ることにあります。「家族や友人との会話」、「仕事でのコミュニケーション」、「テレビや映画などを楽しむ」など生活のさまざまな場面における言葉の聞き取りを改善するために補聴器は働きます。
補聴器とひとことで言ってもいろいろな種類があります。見た目の形も違えば価格によっても、搭載されている機能によっても違いがあります。また、信号処理の方法によって、アナログ補聴器とデジタル補聴器に大きく分けることもできます。
補聴器にはいろいろな種類、タイプがありますが、それぞれの特長をよく理解して、自分の聴力や聞こえの状態、形状や付け心地の好み、予算等に合わせて、最適な補聴器を選ぶようにしましょう。

アナログ補聴器の時代

アナログ補聴器は、補聴器に入ってきた音声信号(アナログ)をそのまま増幅してスピーカーから出力します。聞こえに不自由を感じる難聴者は、一般に言葉だけでなく、周りの音も聞こえにくい状態にあります。アナログ補聴器は、本来聞き取る必要がある言葉といっしょに、周囲のさまざまな音も同じように増幅します。言葉を含め、これまで聞こえていなかった音が聞こえるようになることは、難聴者にとってはいいことなのですが、補聴器を使用して一番聞きたい「会話」を理解する上で、周囲の音が邪魔になってしまうことがあります。周囲の「雑音」によって「会話」の聞き取りが妨げられてしまうのです。加齢による難聴の場合は、言葉を聞き取る能力である語音弁別能が落ちていることが多いので、周囲に雑音がある場合には、補聴器を使用しても言葉が聞き取りにくい状態になりがちです。
基本的に入って来た音をそのまま増幅するアナログ補聴器では、このような「雑音」をコントロールすることが極めて難しいため、アナログ補聴器には、"うるさい"とか"雑音が多い"といった感想も多かったのです。

※補聴器の効果の感じ方については、個人差があります

デジタル補聴器の登場

1990年代に入ってデジタル補聴器が登場したことで、補聴器は飛躍的に進歩を遂げました。 デジタル補聴器には、小さなコンピュータ(マイクロプロセッサ)が内臓されています。デジタル補聴器に入った音は、「アナログ/デジタル変換器」によって0101・・・というデジタル信号に変換されます。デジタル信号に変換された音は、マイクロプロセッサで分析され、数学的に複雑な信号処理が施されます。アナログ補聴器よりも、はるかにきめ細かな分析・処理が行えるので、一人ひとりの「きこえ」により適した音に調整できるようになりました。
調整された音は、自然で元の音に近いのが特長です。分析・処理されたデジタル信号は、「デジタル/アナログ変換器」によって再びアナログの音に戻されます。デジタル補聴器が行う信号処理は、ご購入時にあらかじめ記憶させた、一人ひとりの「きこえ」や各種の設定に基づいています。この設定は後から何度でも変更することができます。

デジタル補聴器の最大の特長は、「マルチチャンネル化した信号処理」にあります。「マルチチャンネル化した信号処理」とは、音声信号の周波数(音の高さ)をいくつかのチャンネル(マルチチャンネル)に分割し、そのチャンネルごとに音声信号を処理することです。アナログ補聴器では不可能だった、使う人に合わせたきめ細かな調整が、デジタル補聴器では可能になりました。
日本補聴器工業会の統計資料によると、2003年の補聴器出荷台数のうちのアナログとデジタルの比率は、ほぼ同じでしたが、2009年には、デジタル補聴器の比率が86%を占めています。このように、ここ数年で補聴器のデジタル化が一気に進み、現在の補聴器の主流はデジタル補聴器になっています。

補聴器のタイプの違いと特徴

アナログ補聴器とデジタル補聴器の違いは、音声信号の処理の方法の違いでしたが、一般的に補聴器のタイプという場合は、形状の違いを指す場合が多いようです。ここでは、形状による補聴器の特長について説明します。

 

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